タイトル:たぶん、出会わなければよかった噓吐きな君に
著者:佐藤 青南(さとう・せいなん)/原案:栗俣 力也(くりまた・りきや)
発行所:祥伝社文庫
~あらすじ~
「デートしてみよっか」恋をあきらめていた僕に奈々が言った言葉。
それは上司のパワハラに悩みながら資格試験の勉強をしている冴えない僕の毎日を一変させた。
奈々への恋心を確信した頃、ある同僚女性から好意を寄せられるようになり、何かが狂い始める。
これは恋か罠か、それとも—
ときめきと恐怖が交錯する一気読み必至、衝撃の結末が待つどんでん返し純愛ミステリー!
~前書き~
本作は面白い試みがあり、著者と原案者が異なる。
書店員である栗俣氏が原案として物語のアイデアを出し、佐藤氏が物語を膨らませて小説にする企画でできた作品のようだ。
ミステリーものだが恋愛描写も多く、恋愛表現がとても光っている作品で、恋愛漫画を読んでいるようなドキドキするシーンもある。
一方で伏線の提示や回収がとても上手い、ページ数も300Pもいかないので一気に読める内容だ。
~感想~
おすすめ度:85点/100点中
恋愛描写が素晴らしく、二人の女性「ナナちゃん」と「峰岸佑子」の恋心にときめきやドキドキを感じ、学生の時に夢中で読んだ恋愛漫画を読んでいるようだった。
一方、徐々に物語はミステリー色が濃くなり、謎に迫る。
謎が解明された際は爽快感があり、伏線回収も上手い。
サスペンスと恋愛はお互いに相容れない部分がある。
しかし、本作は上手く掛け合わせられており、どちらの要素も楽しめる内容となっている。
焦点は人物の表裏であり、物語が進むにつれ、語り部が巧みに変わることで表裏を上手く表わすことに成功している。
また、本作は起承転結が非常に丁寧に描かれており、物語の筋が分かりやすい。
恋愛のときめき、サスペンスの爽快感どちらも充分に表現された作品なので是非読んでみてほしい。
ちなみに本作は漫画化もされているので小説を読んだ後は漫画も読んでみるのも良い。
特に女性側がとても魅力に描かれている。
佐藤青南氏には一度、恋愛小説も書いてみてほしいなとも思った。
以上



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